燗酒は冬の寒い季節にぴったりの日本酒の飲み方として知られていますが、いざお燗をつけようと思った時に
どのようにするのが適切かわからないという方もいるかと思います。
今回は上手な燗のつけ方、日本酒の選び方などを丁寧にご紹介いたします。
日本酒のうまみを引き出すには「湯煎」が最適!
湯温を維持し、徳利等の容器に入れた日本酒を浸ける「湯煎(ゆせん)」は、アルコールが揮発する温度より
低い状態で燗がつくため香りが抜けることもなく、その熱がじんわり日本酒に伝わるので過加熱を起こして
辛すぎる酒になることもありません。
【徳利で湯煎をする方法】
鍋で湯を沸かし、沸騰したらすぐに火を止め、日本酒を入れた徳利を鍋の中へ入れます。
熱燗は約3分、ぬる燗は2分半ほどが温めの目安です。
一般的に調理用の温度計を使い温度を測りますが、お持ちでない場合は徳利の底を触り、熱いと感じたら
40~50度の上燗になっている目安です。
【電子レンジでのお燗の方法】
電子レンジで燗酒を作ることもできますが、過加熱により徳利が高温になり、やけどや酒が吹き出す現象が
起こりやすいため、注意が必要です。加熱時間には十分ご注意ください。
1合(180ml)徳利の場合、熱燗で500Wで約60秒、ぬる燗なら約50秒をおすすめします。
※電子レンジはメーカーにより温めに差がありますので、十分留意のうえご使用ください。
※カップ酒を電子レンジで温める際は、必ずフタ・キャップを外してください。
【タンポ(チロリ)でのお燗の方法】
タンポとは、取っ手と注ぎ口が付いた、そのままお猪口などに注ぐことができる日本酒を温めるための酒器です。
タンポは錫や銅、アルミなどの金属で作られており、湯煎にかけて日本酒を均一に温めることができるため
雑味が抜けまろやかな口あたりを楽しむことができ、また保温性にも優れ一度温めれば何度でも燗酒を楽しむ
ことができます。地域によっては「チロリ」とも呼ばれています。
1合(180ml)の場合、熱燗で約80秒、ぬる燗なら約60秒を目安に湯煎にかけることをおすすめします。
※徳利と同様、タンポの底が手で触れる程度が適温になります。
最適なお燗の温度
日本酒の種類により、最適な温度が異なります。
例えば「普通酒」「本醸造」「純米酒」などは燗することで酒の味わいを一層引き立たせ味や香りが立ち、
より豊かな味わいを楽しむことができます。
また「吟醸酒」のような高級酒は50度の熱燗にしてしまうと、淡麗で繊細な風味を損なってしまいます。
30~40度あたりの低めの温度にするか、冷やしてお楽しみください。
ワンポイント
日本酒と一緒にときどき飲む水のことを「和らぎ水(やわらぎみず)」と言います。
和らぎ水を挟むことで気分がスッキリし、深酔いせずお酒や料理を楽しむことができます。また、少し水を
加えたり水割りで飲むのもおすすめです。酒のアルコール度数が下がり、酔いの速度が緩やかになります。
お燗におすすめのお酒
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